葬儀のマナー

弔辞を依頼されたら

タモリさんから赤塚不二夫さんへの弔辞

漫画家の赤塚不二夫さんが亡くなったときに、タレントのタモリさんが弔辞を読み上げました。
その内容が感動的だったため何度もニュースで流れましたし、今でもYouTubeの動画を閲覧する人が大勢います。
聴く人みんなの心に深い感銘を与えた弔辞ですが、実は白紙を読み上げていたことがわかり、さらに話題を呼びました。
さすが超一流エンターテイナー、タモリさんならではエピソードです。

もし、これまで親しく交流のあった人が亡くなって、遺族から弔辞をお願いされたら、とても緊張しますね。
しかし、遺族はぜひあなたにと考えて依頼するのですから、そんな大役は自分には無理と尻込みせず、気持ちよく引き受けてください。

3分で終わるようにまとめる

弔辞は3分くらいで終わるように、まとめます。
400字詰めの原稿用紙で、2枚半程度ですね。
弔辞は故人への、最期のお別れのあいさつです。
亡くなった人へ話しかける形式で書きましょう。

しかし、弔辞を実際に聞くのは参列者ですから、自分と亡くなった人との関係や、遺族が自分にどのような立場で弔辞を読んでほしいと希望しているのかを考えて内容を決めます。
例えば会社の上司として、親友として、弟子として、それぞれの立場から生前のエピソードや業績を述べ、その人柄がわかるような内容にするのがポイントです。

弔辞にはいくつかの注意点がありますから、それを守るように心がけて、あとは自分の思うとおりに素直に書きましょう。
最も注意しなければならないのは、忌み言葉です。
冠婚葬祭では忌み言葉と呼ばれて、使わない方がよいとされている言葉がたくさんあります。
お葬式では死、苦しみ、悪いことを連想させるような言葉や、良くないことが繰り返されると連想される重ね言葉を使わないのがマナーです。
痛い、苦しい、重ねがさね、再び、皆々様などが忌み言葉になります。

直接的な表現も、なるべく避けましょう。
例えば、生きておられるときはといった表現は
ご生前は
お元気なころは
などと、遠回しに表現します。
死んだという言葉も忌み言葉ですから、ご逝去などの言葉を選んでください。

弔辞の一般的な流れは、次のようになります。
まず永遠の別れとなったことの悲しみを述べます。
次に、人柄や生前の功績の紹介。
残されたものとして、遺志を継ぐ誓いの言葉。
そして最後に、亡くなった人のご冥福を祈る言葉でしめくくります。

弔辞を読むときの手順

弔辞は奉書と呼ばれる和紙に、薄墨の筆で書き、表包みに弔辞と書くのが正式なマナーです。
文房具店に弔辞用の用紙が売っていますので、それを利用するといいですね。

告別式では司会者に名前を呼ばれたら立ち上がり、遺族に一礼をしてから祭壇の前へと進みます。
祭壇の前で、弔辞を書いた用紙を表包みから取り出し、右手で弔辞を開きます。
その後、遺影に一礼をして、弔辞をゆっくりと読み上げましょう。
弔辞を読み終わったら、もう一度用紙を表包みに戻して、霊前に捧げます。
最後に遺影と遺族に一礼をして席に戻るのが一般的な手順です。

しかし会場によって手順が異なりますから、本番前に係の人に聞くなどして、くわしい手順を確認をしてください。